面白い日本の会社:スタートトゥデイ
May 15, 2018
皆さんは、ZOZOTOWNというサイトや、同サイトを運営するスタートトゥデイという企業をご存知でしょうか?
ZOZOTOWNは多数の人気ブランドが集まる日本最大級のファッション通販サイトで、オシャレ好きな人や若者から絶大な人気があります。
スタートトゥデイの時価総額は1兆円を超えており、これは、MUJIを運営する良品計画よりも少し高く、百貨店最大手・三越伊勢丹HDの2倍以上です。(2018年5月9日時点)
今回、私がこの会社を取り上げた理由は、次の3つです。
理由1:ビジネスモデルがイケている
通常、ECというのは価格競争になりやすく、利益率は低くなりやすいものです。
しかし、この会社の直近3年の経常利益率は、32.86%>34.61%>33.26% と3割を超えています。
これは、同社の主なビジネスが受託販売で、売上はアパレル商品の販売額ではなく、ショップからの手数料だからです。
なお、その受託販売手数料率は28%程度と言われていて、リアルな店舗を持つデパートよりも高く、しかも、在庫の所有権はショップにあるため在庫リスクもありません。
アパレルブランドが自社のECサイトを持っていることもありますが、そのブランドの商品しか売っていませんので、色々なブランドの商品を買いたいユーザーは、ZOZOTOWNで買うようになります。
さらに、同社はZOZOスーツという新商品を出して注目を集めました。
これは、ユーザーの体形を正確に測定するためのスーツで、ユーザーは自分にピッタリのサイズで注文が可能になりましたし、ZOZOにとっては、自社ブランド商品を販売するための最強のツールを得たことになります。
理由2:経営者がイケている
社長の前澤氏は、ブガッティ・ヴェイロン、アストン・マーティン、フェラーリ・エンツォ等の高級車コレクターでもあります。
氏がパガーニ・ゾンダを運転中に事故を起こした相手の車がマイバッハだったので、超高級車同士の事故を起こしたことでも話題になりました。
美術品や絵画のコレクターとしても有名で、バスキアの絵を123億円で落札したことも話題になりました。(その前に氏は62.4億のバスキアの絵も落札しています。)
このように豪快にお金を使う上場企業の経営者は日本には多くありません。
理由3:人事戦略が面白い
日本の企業では9時~17時の勤務時間が一般的ですが、同社では9時~15時の6時間勤務です。
これは、「最短時間で最高のパフォーマンスをあげて、残りの時間は遊びや趣味に使って欲しい」との前澤氏の狙いがあるそうです。
また、高度な技能を擁する技術者を最高年収1億円で採用すると発表したことも話題になりました。
同社は海外展開を強化していくことをIRで発表していましたので、今後、皆さんの国でも同社の名前が認知されていくかも知れませんね。
PS
プレゼンテーションやIR、経済用語等に興味がある日本語学習者の方は、IRの動画を見るのは良い勉強になると思います。
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